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報告書

海洋環境での広域拡散に関する広域流動評価方法の高度化調査

今里 哲久*

PNC TJ1604 96-003, 26 Pages, 1996/03

PNC-TJ1604-96-003.pdf:2.09MB

本調査の目的は、海洋での広域拡散に関する計算コードの整備を行うことにある。その一環として、広域拡散の要となる広域海洋の表層、中層、深層を含む海洋の流動評価について、平成4年度から評価方法の調査研究を開始し、地球規模の基本的な流動状況の把握を行ってきた。上記目的達成のために、本年度は以下の調査を実施し、計算コードの整備を行った。(1)広域海洋に隣接する比較的狭い海域の例として日本海の流動評価方法に関する調査日本海について流動評価方法の調査を継続して行い、その流動評価方法を用いて試算した流動状況を観測値等を参考として検討した。さらに、計算上の問題点及び今後の課題に関する事項について検討した。これらの結果についてのとりまとめを行った。(2)季節条件を加味した広域海洋の流動評価試算結果の検討と調査水温・塩分・海上風を季節変化させて広域海洋の流動状況を試算し、各海流系の流量の季節変動状況について検討した。さらに、季節変動の大きい熱帯赤道海域と中緯度海域との間のラグランジュ流量の季節変動について検討を行った。これらの結果についてのとりまとめを行った。(3)日本近海を出発点とした水塊の流動状況の検討に関する調査トカラ海峡で放出された水塊の季節変動をする流動場中の移動状況が、放出される時期によってどのような影響を受けるのかを試算し、結果についての検討を行った。これらの結果についてのとりまとめを行った。

論文

Seasonal trends in environmental tritium concentrations in a small forest adjacent to a radioactive waste storage area

天野 光; C.T.Garten-Jr.*

Fusion Technology, 21, p.700 - 705, 1992/03

米国オークリッジ国立研究所放射性固体廃棄物処分場から地下水を経て周辺の森林に移行したトリチウムを1年間にわたって調査解析した。調査した森林は、楓・楡・花みずき等の落葉樹林帯である。森林内の空気中トリチウム濃度は、トリチウムを含む地下水の水位及び樹木からの蒸発散量に依存し、高度依存性及び季節依存性を示した。森林からのトリチウムの総蒸発散量も地下水位及び季節に依存し、植物の光合成の盛んな季節では、総蒸散量は土壌表面からの総蒸発量の約100倍に達したが、冬季には表層土壌からの蒸発量は樹木からの蒸散量を上まわった。表層土壌水中トリチウム濃度は、地下水位の変動の約2ヶ月の時間遅れで変動した。また表層土壌中トリチウム濃度が表層大気中トリチウム濃度を現定している。

口頭

Seasonality of Cs-137 concentration of sediments eroded from a slope in Fukushima

脇山 義史*; 馬目 凌*; 恩田 裕一*; 吉村 和也

no journal, , 

This study presents a three years' Cs-137 wash-off observation and morphological surveys on a soil erosion in area affected by the accident of Fukushima nuclear power plant to describe detailed processes of Cs-137 wash-off. Cs-137 concentration varied enormously and it appeared to decrease gradually from spring to autumn and increased again after winter. Based on the photos and scan data of soil surface, the expansions of a rill from spring to summer and elevations of soil surface from winter to spring were found. Our analysis suggests that freezing and thawing cycles resulted in high Cs-137 concentration of sediments during winter, whereas expansion of rill makes decrease in Cs-137 concentration in warm seasons.

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